SURFACE GAUGE

必要は発明の母なり とはいえ・・・

SURFACE GAUGE

オリジナルツール発明だ!などと浮かれたのもつかの間
昔っから存在していたどころか、使い手の用途や好みで様々な自作モノが
星の数ほど(少しおおげさ)あるようです
何はともあれ、思いついたからにはチャッチャと作ってみますか

ところで、何でコレが「トースカン」って名前なんだろ?

素材は久々にタモで!

素材の準備

何を使って作ろうか・・・既製品の金物を組合わせてカンタンにまとめちゃうのもいいけど、せっかくだからたたずまいのヨロしい感じってことでタモ集成材でいくことに 模型の土台作りで出た端材を再利用します まずはバンドソーで挽き割り 10㎜厚の板が欲しいんで11mmくらいで挽きます バンドソーの刃を新登場したシャークブレードに交換 硬めのタモでもわりかしサクサク切れるぞ!切断面も以前のモノよりキレイです

反りの有無を確認したら10mm厚にすべく電動カンナでチュイーンといきます 板材にするだけなんで角出しはしてません 
それにしても久々のタモ材(タモ大好き)に触れるとどーしてかテンションが上がります 硬さなのか質感なのか、はたまた切断時の香り(ちょいクサい)がたまらないのかは分かりませんが、やる気スイッチが押されるよーです(謎)

加工その1

バンドソーで挽き割り後と電動カンナで製材後の比較です コレができるおかげで木工の自由度は格段に上がりました が、パンドラの箱を開けたというのも事実です・・・実に奥深いのです 自分はさながらその入り口にようやく立てたってくらいのスキルですね

つかの間模型業務から開放されたってのも手伝って、自由気ままに作り進めてます ルーターテーブルに材を乗せ、なんとなくこのくらいって場所めがけてネジの通るスリットを彫っていきます 6mm幅の細い溝とはいえ10mm厚を一気に掘り下げるのはイロイロと無理があるので、上下から掘り進めて貫通させました

ルーターの回転数設定が良くなかったのか、ちょい焦げが入りました 早速勉強不足を露呈してますね 特に集成材は柔らかいとこや硬いとこがマチマチなんで気を使います 貫通後、スリット穴を中心に材をカットして部品化していきます 

いきなり完成

撮影することを忘れ、アレコレ検討しつつ更に彫りこんだり角を丸めてるうちに、完成してしまいました(汗) そうなんです、トースカンって単純な構造なんで部品さえ揃えば組み立てにてこずりません
それゆえに作り手の数だけバリエーションがあるってことも言えるかと

旋盤等で高い精度を求められるトースカンは、定盤上で使われる前提の似て非なるものって感じです ウチのようなタイプなら数千円で手に入れることもできるんだけど、鉄工モノのケガキ専用みたいのになると数万円!このあたりは要求する精度に比例するのでトーゼンでしょうね ウチでの不純?な使い方にそんな高価な物を使用するとバチが当ります 不純であれ何であれ、台座は可能な限り平滑で重量のある作りにしたほうが使い勝手がいいですし、ある程度の精度も保たれます そういった意味で質量の高いタモ材ってのはいい選択だったかもしれません

特徴01

諸先輩の方々が自作したものを見ると、先端にペン類をどう固定するかで個々の目的やアイデアの違いがイチバン出るように思います 手っ取り早く使うなら、昔ながらのクリップをネジ止めしただけでも機能的には十分なんだけどね 
でもってウチのはというと、コンパスに付属してきたペンホルダーを利用しました どういういきさつでウチにあるのかはワカラナイんだけど、20年ばかり持ち続けてるものの手持ちのコンパスとピン径が合わず、遊んでいたモノです 軸径が4mmだったので、3.9mmの穴を開けて圧入しました 上下に首を振ることもできる便利アイテムです 20年目にしてようやく活躍の場ができましたね 
また、ペン軸の逃げを確保するべく、アーム先端は若干斜めに削り落としてます

土台とアームを固定するノブはホームセンターで入手できる一般的なモノ(6mm軸で軸長25mm)で、オスメスの組み合わせにし、手力のみで締め緩めOKな仕様にしました

さて、使い物になりますかね?

実演01

マトモな平面をなぞってみても仕方ないので、3次曲面のあるブツを探したところ、ボッシュのオービタルサンダーがいい感じでクネクネ ちょい失礼してマスキングテープをテキトーに貼り付けて、いざマーキング!
結果はご覧のとーりでなかなか使えそうです コレを定規だけで再現しようとするとナカナカ大変だからね アーム側が波打つのではと心配だったんだけど、特に問題なさそうでヨカッタ 更に使い込んでウデを磨く必要はあるけど、ちょっと使って見て感じたのは上から見てなるべく対象物と垂直にトースカンを動かした方が精度のある線が引けそうってコト それと通る場所に合わせてペン先のアングルも調整した方がいいかな 
トースカンの使い方よりは、むしろ対象物の固定方法の方が知恵を使いそうです 特にシンメトリな線を引こうとする場合、下準備が重要になるかと
何はともあれこのトースカン、かなり使えそうです!

でもってイチバンやりたかったコトは何かというと・・・

メットライン

コレ!ヘルメットに水平線をランダムに引くことでした そもそもトースカンのカタチを考え始めたきっかけは、4輪用に塗られたヘルメットのデザインで、単車に比べて平行線を多用したデザインが多く、個人的にはこれらのデザインがいわゆる単車用メットのデザインより好み でもどうやってあんなに正確に位置を合わせるんだろう?っていうギモンを持ち、自分なりに考えた結果トースカンに近い形になったワケです 

初めはペン先にバネを仕込んで対象物の凹凸を追従させようと考えたんだけど、ペン先のアングルを水平に保たないとバネの伸び縮みで位置が変わってしまうし、何より仕組みがメンドー でも使えないことはないと思うんで、そのうち試作してみる予定です!

簡易コロ

トースカン自体の滑りを良くする方法として、座面にコロを付ければいんじゃないかと思い、簡易コロを付けてみることに 
ガッチリ固定してしまうと使い勝手に制約ができるんで(場合によっては滑らない方がいいから)フォスナービットで丸穴を3㎜ほど彫り、そこにコロをはめ込む仕組みにしました いらないトキはちょいコジればポロっと外れます
コロ装着仕様で使ってみると、確かに動きはスムーズで使いやすいんだけど、凹凸の多い形状では意外にも安定性に欠けました 動きが良過ぎるんですね ゆっくり線を引くならむしろ多少の重みがいい方に働くようです
コイツが使えるのは平滑面や穏やかなR面へ一気に線を引くような場合かもしれません ウチではさながら仕事仕様ってとこですかね

ちょい応用

試しにカッターナイフを装着してみると、いい感じでデバイダー代わりになりました 円柱に水平線なんてワケないもんね 

このトースカン、仕組みは少し考える必要があるけど、仕事で作る地形模型なんかに敷地境界線を上書きするなんて場合に応用できそうです また、仕事で使うなら重宝しそうなのがアームを二本設置してのダブルライン引き 板材が余ったのでとりあえずスリット穴を開けた状態の部品を準備してます ペンを保持するネタが入手できたらコイツもテストしてみます!

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