REPAIR for ZX-9R vol.1

このバイクの左サイドカウルを直すのはコレで3度目・・・

BEFORE AFTER

乗り手が盛大にすっ転んでから
車体含めイロイロと修復を進め、なんとかマトモに走るようにはなったんだけど
左カウルが修復不可能で、中古品を探すもナカナカ見つからない
新品っていう選択肢もあるんだけど、色塗り前提で新品はもったいないなぁと
ま サイドカウルは無くても走るんで、気長に中古の出物を待つことに
で、ようやく最近キズあり割れナシ!で格安なのに遭遇!
久々にシャバシャバオレンジを吹くべく
まずはコイツの修復開始!

オークションのパーツは届いてみるまでハラハラっす

パーツ全貌

ZX-9R(C型)はとにかく息の短いモデルで、トーゼンながら部品の出品も他車から見れば少ない方 オマケになぜか右はあるのに左のカウルってのが出てこない(謎)ウチにも方々からカウルが舞い込んできて(寄贈してくれたヒト、感謝っす)ヨッシャと思っても右ばかり・・・だもんで右ばかり4枚くらいある(爆)
そんな中ようやく現れた左カウルですが、中古モノはやはり届くまで油断できません 程度はあくまで出品者の尺度で記載されてるからね 恐る恐る箱を開けてブツを見ると、想定範囲内の程度(ヨカッタ)スリ傷・全体的なヤレはあるものの、確かに割れはなく、傷修正に集中できそうです

安心したトコロで更にガン見 うーん、どーやらコイツは再塗装品(多分自家塗装)カモ ってことはどこかにパテがあたってる可能性アリ まぁ出品者も判別しかねるくらいにキレイに塗ってあるから問題はないかなぁ

作業開始

アレコレ詮索してもキリがないんで、早速下準備を開始 全体的にとりあえず汚かったんで、まずは泥・砂埃・油分を除去 で、少しカウルを暖めて(ストーブ前に放置)から純正のステッカー剥がし コレ、寒いところでやると、パキパキ割れてなかなか前に進みません 少し暖めてやるとニューンと伸びつつ剥がれてくれます

大きな傷は多くないんだけど、全体的にネコにでも引っ掻かれたような小傷があります パテを入れるほどのものか、#600程度の耐水ペーパーで表面を少し慣らしてみることに 前オーナーなのかワカラナイけど、カウルの膨らんだトコに電動もしくはエアのサンダーをあてて修復を試みた形跡アリ このせいで膨らみに平面ができていて、自然な曲面を作り直す必要がありそう
ちなみに過去2回とも、ココを作り直してるハズ(涙)
三度目の正直、もう壊すなよ(笑)

修復01

全体をまんべんなく#600でペーパーがけしてみると、引っ掻き傷の数はだいぶ減りました だもんで、とりきれなかった傷・大きな傷めがけてパテをあてます ラッカーパテには少し深すぎる傷なんで、ポリパテでいくことに 好んで使ってるのはホルツのコントール(MH102)若いコロから愛用してるんだけど、最近は別売りで色を選べる硬化剤もあり、塗色に合わせた色のパテにできるのはケッコウ便利 
白いモノにパテを盛るなら透明タイプの硬化剤と組み合わせると、あまり目立たなくて面慣らし時に厚塗りしないで済むからね デフォルトで付いてくる硬化剤は写真のような青になります

何を隠そう、パテ付けがかなり苦手(汗)です ムダが多く、厚付けする傾向にあり、結果作業量も増えてしまう・・・たまに整備工場前に止まってるパテ付けされたクルマを見ると、惚れ惚れするようなパテの馴染み・・・いやぁやっぱりプロはスゲーわ

修復02

あまり写真が変わりばえしませんが、コレでも激しくペーパーがけ終了後なんです

ね?付けたパテに対して残ってるパテはわずかでしょ(涙)
多分ヘラの使い方がよろしくないんだろうね オレは本当に模型屋かぁ?

気を取り直して、膨らんだトコは平たくなって消えた曲面をイメージしながらペーパーがけ 結果、3回パテ付けては削りを繰り返して自然な曲面に到達 写真では除去されてるけど、要所でガイドコート(安物の黒ラッカー缶ぺ)を吹き、それを削り取りながら平面・落ち込んでる面の関係性に探りを入れつつ、なるべく面が波打たないよう平滑にしていってます ま この辺は補修塗装のマニュアル本にも良く出てくるコトですね 

今回は#600をそのまま足付け番手としてサフェーサー塗装に備えます 研ぎカスを清掃したら削り作業完了!

下準備

サフェーサー塗装前にやっておくコト カウル裏の遮熱?スポンジの養生(マスキング)です 写真上で分かるとーり、スポンジ上に赤が付いてることで再塗装ってのが確信できました 届いた時点で裏面はかなり汚れていて、掃除した結果現れたのだ
ここのマスキング作業が個人的に激しくメンドー Vmaxの外装一式に施すマスキングよりこのカウル一枚に施す作業の方が手間だね(笑)

まぁカウルに文句言っても仕方ないんで、グチはそのうち乗り手にぶつけるとして、チャッチャと作業を進めます スポンジは10mmほどあるんで、小口を巻き込むようにマスクしてます 形状が不整形だから、場所によってはマスキングテープのみで養生してますが、一気に広範囲を覆うならマスキングフィルムをスポンジの形状に合わせてカット、もしくはまとめてエッジを沿わせます まとめた場合、フィルムがダブついてると塗装時にバタつくんで、テキトーにテープで押さえ込んでおくといいかも

さて、赤を消しますか!

ROCKホワイト

カウルの下準備が済んだらいよいよ下地塗りっす
使用するのは、以前NSR MINI塗装時に購入してもらったラッカーのホワイトサフェーサーです (ROCK 029-0105プラサフ ホワイト) こうやって多めに塗料を買ってもらって余ったのをもらうのが、自分の作業工賃分って感じ ま コイツに関しては自分用に使ったコトはないんだけど・・・

ラッカーはやはり扱いやすくて硬化(乾燥)も早いんだけど、硬化後に引けるから吹きパテ的に使いたい場合、数回塗る必要がありますね そういう意味で、そろそろウレタンのプラサフが使ってみたい今日この頃 誰か買ってください(笑)
同時に購入したロック缶用のフタ(下写真)この手の缶って大きく開くから容器に移すトキにこぼれたりするんだけど、このフタを付けると通常の小穴蓋仕様になります ウチでは更にポリノズルを付けて使い勝手を向上させてます 

吹きつけ開始

カウルの脱脂と最近手に入れたデュポンのファイナルタッククロスで表面を整えたら、いよいよ吹きつけ準備完了です シンプソンのメット塗りくらいからこのクロスを使い始めてるんだけど、静電気除去はモチロン、ゴミの付着がかなり少なくなって重宝してます

サフェーサーの希釈率を若干シャバめにして、セオリー通り裏面・小口・入り込んだ場所と塗り進めます 隠ぺい力は落ちるけど、シャバめの方が色の入りがいいんで、真っ白になるまで数回塗り重ねます イマはスプレーガンテク向上月間(?)なんで、あえてエアブラシではなくスプレーガンにて作業を慣行 ガンの大きさでイメージできなかったけど、諸々の流量を調整すればケッコウ細部でも使えるもんですねぇ
で、調子に乗ると粉っぽくなったりして慌てるんだけども・・・

粉っぽくなったとこはペーパーがけして慣らしつつ、全体塗りに備えておきます

全面白

細部に白が入ったら全体塗りです シャバめのサフェーサーが余ったんで、ひとまずコイツを吹き付けてみると、ラッカー使用時によくある沈みが発生 特にカウルなんかのABSモノでよくケーケンするんだけど、ABSの地肌が出ているとそこにラッカー成分が浸透するのか、他面に比べて少し面が下がる感じ バイクメーカーによっては悪いことに地肌との境目にチヂミが発生する場合もアリ 
このサフェーサーを使っていてチヂミまではケーケンないんだけど、缶ぺのサフェーサーだとたまに発生するんだよなぁ 不思議だ

沈んだままにはしておけないんで、研ぎ出しをしてから再び塗装 コレを2回くらい繰り返してから最後の研ぎ出しで#800~#1000で面を仕立てました 
通常なら#500~#600ってとこだろうけど、次に塗るオレンジの性格的に、どうも番手は細かい方が馴染みやすいのだ

下地完了!

研ぎを終え、研ぎカスを除去したらひとまず下地は完了!ここからは数年前に塗り上げてあった右サイドカウルと同仕様に仕立てる工程になります 
コッチのカウルは確か元色が青 相棒が得意げに両面のカウル見つかったぞ~と参上 ん?2枚キレイに重なってる・・・コレ、右が2枚じゃね?

ZZRとかと違って、9Rはサイドカウルが縦気味に切れるから、やっぱりフルカウルの方がカッコイイっすね それにしても9Rってもうチョイ人気が出ても良かったのになぁと思います ZZRのクルージング性も持ちつつ、ZZRよか軽快 ほど良くダルでポジションもストイックじゃないから、旅に峠にと高い次元で万能 バカデカイタンク形状もデカバイクっぽくてヨロシイ イマのスーパースポーツマシンとの境目に生まれた過渡期のバイクってことで、どっちつかずの扱いだったのかなぁ

只今、オレンジ化慣行中!vol.2に続く!のか? 

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