MODELERS MINDって何だ?

イマ読むと少し笑えるけど、ワカゾーなりに真剣だったのだ

表紙

初めて勤めた会社との出会いは、アルバイトで模型を作ったのがきっかけ
時代的に就職率は高めで、バイクとバンドばかりでほとんど学校に行ってない自分にすら
5社くらいのオファーがあったほど
それらを突っぱね、バイトで知り合った会社に転がり込むことに
社長ってヒトとは知らない間柄ではなかったんで、面接らしいモノこそなかったけど
正社員になるにあたり、親を一度連れて来いと
で、親共々社長を尋ね、後日自分だけにお呼びがかかり行ってみると
まずは親に来てもらったコトの礼に始まり
お前のニンゲン性を知るため親には来てもらった 外の顔だけじゃニンゲンはわからん と
会社的にはイマのところまったくもって使い物にならないニンゲンを雇うのだから
コチラも真剣なのだ 的なハナシの後
お前には3年の時間をやる 3年後、自分なりの結果を出してみろ
それまで会社が払う給料は投資のよーなものだ そのつもりでやってみろ と

安っぽいドラマのよーな始まりで社会人デビューとなったものの
北海道はまだバブルのさなか、でも丁稚奉公にとっては浮き足立つ間もなく
連日目が回るよーな忙しさ 赤いオシッコが出るほどだったから、今思ってもゾっとするね(笑)
建築の企画設計が主な業務だったから、プレゼンテーションに関しては特に入念な会社で
当方唯一の武器である模型制作に限ってはとにかく使われたなぁ

その後会社はバブリーな成長を続け、こんな自分に模型室があてがわれるほど
とはいえ3坪ほどの窓ナシ空間ではあるんだけど、好きにエアブラシ等々が使えるのは
やはり気が楽 というのもそれまではヨコで経理のヒトが数字とにらめっこしてるよーなトコで
コンプレッサーをカタカタ言わせ、プシューである・・・オレは多分かなり嫌われてただろーな
順風満帆に思われた会社だったんだけど
実力以上に急激な成長を果たそうとしたのが原因なのか
業務はそれまでと打って変わってワリとヒマ
手のかかった事務所の内装も、ココロなしか空しく感じる日々
いたずらに時間をもて余していて、コリャいかんなぁと

ふと入社当時のコトを思い出し

そういえばオレは 3年後に何らかの結果を出さなきゃいけなかったんだよなぁ
何を持っての結果なのかをしばらく思案・・・
で、思いついたのが、ここまでやってきた模型の制作方法や思いを編さんすればいーのではないかなぁと
タイトルはズバリ、モデラーズマインド 制作者の心意気!みたいなトコロかなぁ
それからというもの、時間を見つけては作り方や説明用のイラストをメモ帳に書き溜め
原稿作りをすることで持て余していた時間を埋めることに没頭してましたね
ま 若造なりに会社の状況に不安があったから、それからの現実逃避だったのかもなぁ
ある程度内容が見えてきたんで、次はコイツをどうボスに伝えるかでひと思案
オレの奇跡的な誤字脱字まみれの手書き文章を見せたトコロで、内容なんて伝わらないしね
だもんで、まったくのアナログライフに終止符を打つべく、センパイにワープロ(懐)を拝借

ご想像通り、一本指打法でローマ字入力の壁と戦い続けたね(笑)

でも挿絵等を文中に入れるなんて大技は当時の道具的にまだ一般的ではなく、これまたしばらく思案
結果、テキストをレイアウトに合わせて打ち出し、周囲を切って台紙に貼り付けながらページ構成を
するという泣けるようなアナログテクでいくことに アナログではあるけど、これで挿絵の位置も
テキストの位置も自由にできるのだ! 俄然ヤル気になったね
レイアウトが完了したらあとはコピー機でプリントすれば、晴れて1ページが完成となるワケ

中身01

総ページ数わずか104ページの内容なんだけど
そりゃもうタマシイ込めて作ったね(笑) コレが出来上がれば会社が持ち直すカモ・・・なんてね

内容は先述したとーり制作マニュアルなんだけど、カッターの持ち方やチカラ加減など、基本的なコトにも触れてるねぇ
マジマジと今読むと、ちゃんちゃらおかしい工法だったりする部分が多々あるものの
文章になってると薄くなっていた記憶もそれなりによみがえるもので
少し遠くを見つめたりして・・・ なんつって
ここまで作らなくてもいいから、今まで作ったモノの記録くらいは付けておけばよかったなぁと、最近になって思うね
中には気絶したまま作った模型も多々あり(笑)
写真を見ても自分で作った覚えがまるでなかったりする仕事もあるのだ(涙)

エアブラシうんぬん

3年後、ボスにコレが結果っす!と報告
それから数週間後に会社が倒産(涙) がんばっても報われないコトは やっぱり時々あるね

散乱反射とか

最後の項目では模型にあたる光の影響について書いてるんだけど
影と陰をうまく操れ!と ナマイキなコト書いてるなぁ
このトキの自分に言ってやりたいね
オメーは20年後も相変わらず模型屋だぞ 作りまくりだぞ と
聞かされたワカゾーの自分は喜ぶのだろーか? イヤ、とりあえず旅に出るな(笑)



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