AUTO GAUGE EVO 612シリーズ

ブランドイメージはともかく、メーターとしてのまとまりはすごくいいと思います

AUTOGAUGE

ザ・アメリカ!的後付メーターの代表に AUTO METER がありますが
同ブランド内に廉価版のバリエーションとしてで AUTO GAGE ってのがあります
で、一見そのAUTO GAGEに激似なロゴで安価メーターの世界を席巻しているのが
AUTO GAUGE
よ~く見ると、スペルの字ヅラがビミョ~に違うよね(笑)
このアタリで どこ製 かは大体想像つくかと思いますが・・・
それでも価格の安さから使ってる方も少なくなく
イマとなっては オートゲージ で検索すると
本家?のAUTO GAGEを見つけるのは一仕事っす・・・

それはさておき
そんな怪しげ?なイメージを悟ったのか
最近のAUTO GAUGEは上写真のよーなロゴに変化した模様
コレならオリジナル度含め、シンプルで悪くないと思う
名称はともかく、最初っからこのロゴでいけばヨカッタのに・・・

針式の新しいシリーズだとモーターに日本製を採用するなどして
よーやく品質を意識した製品作りに目覚めたか?

ブランドイメージはさておき
ココのシリーズに EVO っていうのがありまして
コイツの液晶表示にクラっとした次第 非常によくまとまっているのだ
コレなら どこかのマネっこ と揶揄されないメーターとして誇っていーと思う
モノ作りに長けた我が国だって、色んなマネをしつつ修練してきたワケだから
メーカーのこういった成長は素直に認めたいっす

おっと、前置きが長くなりすぎました
ウチではこのEVOシリーズから 油温・油圧・水温計をチョイス
ま 使うのは車じゃなくて単車なんですが、我が単車用として改造する前に
ココでは売り手の商品説明からはなかなか得られなかった情報を中心に据え
導入に際しての参考資料にしてもらえたらなぁと

メーターへの加工云々は コチラ

AUTO GAUGE EVO 612シリーズ(612OT・612WT・612OP)

EVO 612

配線方法で白か緑表示、もしくは日中を白(緑)で夜間を緑(白)といった切り替えが可能っす
このシリーズは52mmの差込径で、正面から見たサイズは58mm径っすね
また、差込奥行きは約36.5mmで、表に飛び出す厚みは約7.5mm トータル約44mmがメーター本体の厚みっす
コレに背面カプラやナットの出っ張りを含めると、奥行きは多少大きくなるね

3種共通01

ウチにある3種(油温・油圧・水温)に関しては、背面の仕様が共通
配線カプラも同一で、赤→電源(+)・黒→アース(-)・緑→各センサー・白→白表示・オレンジ→緑表示
ウチの場合、緑表示は不要なんでオレンジ線は未使用
また、表示色の切り替えをしないため、白線と赤線はカプラのすぐ先で接続してます
よって、ウチで車体・センサー側と接続するのは赤・黒・緑のみっすね
こういった連装メーターに最近設定されてる電源リンク機能は残念ながらナイっす

3種共通02

付属品は左写真のとーりで
ギボシ端子セット(オスメス)・コの字ステー・ステー使用時の高ナットのセット(右写真参照)
白い棒は背面の照度調整棒だと思うんだけど、イマイチ使い勝手はよくないなぁ

3種共通03

照度調整はカプラ受けの左隣にある穴の奥にあるんだけど(左写真 どーしてもピントが合いませんでした・・・)
六角穴なので、確実に回すなら適合サイズの六角棒レンチがいーかも
ちなみにウチの3種は全て最大照度がデフォルトでしたね
一応回して明るさの変化を確認してみたんだけど、気はココロ・・・ くらいの変化かな
ただ、もし当方が車内で使うなら明るさは最小にして使うと思う このメーター、まぁまぁ眩しいのだ (視力1.5ナリ)
右写真は付属ステーを仮組みしてみた状況なんだけどね
ウチでは使わないんで気付かなかったんだけど、コレってステーとして成立してないよーな・・・
ステーとメーターの間にパネル材が入るワケだから、ステーが長すぎるのではないかと
もしかすると多少の工作が必要になる部位かもしれないね

水温・油温センサー

ココからは付属する各センサーを眺めてみます
水温・油温計のセンサーは基本的に共通 センサーのネジ径はPT1/8なんで、まぁまぁ使いやすいかなと
ウチのセンサーをよーく見ると JPN と表記されてるんで、おそらくは日本仕様ってコトなのかな?
また、ネジの変換アダプター(金色のヤツね)が付属するんだけど
アダプター側のネジピッチを調べると、どーもインチっぽい(ピッチ18) ネジの外形が大体16mmくらいだから
ユニファイネジの5/8-18UNFだと思うんだけど、どうなんだろ?(ちなみに説明書には表記ナシ)
あと、ウチの3種に共通して配線は全て短いね おそらくは使う状況で長さがまちまちだから
先端のギボシは付属させるけど、不足する長さのケーブルはテメーで用意したまえってコトかと
このアタリは、あらゆる状況を案じてパッケージングしてる日本製品に慣れてると面食らうカモしれませんが
その分はコストに跳ね返るワケだから、不要な付属品が山盛りよりは合理的な考え方だとは思う
しかしまぁ、せめて説明書に付属品の紹介はあってもいーと思いますがね (笑)
蛇足ながら、水温の表示は40℃から、油温は50℃からとなります
温度がコレらを下回る場合、水温は40 油温は50と表示されました 0℃から知りたい方にはビミョーかな?

油圧センサー

お次は油圧計のセンサーっす
コイツを巡っては、取り付けた方々がイロイロ試行錯誤してるよーですねぇ
というのも、センサーがとりあえずデカイ (笑)
具体的なサイズは下記しますが、メーターのデザインがハイテク感満点のワリに、センサーは旧来型の大振り仕様
せめて同ブランドのPKシリーズで採用されてる小型センサーだったらサイコーでしたねぇ
もうひとつの難点は
センサーの取り付けネジピッチが若干マイナー NPT1/8っす・・・
今回初めて油圧センサーに触れて知ったこの規格・・・ 地味に勉強しましたねぇ
まずは先述した水温・油温計のPT1/8 管用テーパーネジ規格で1インチあたり28山
最近はJIS規格が変わってR1/8とか呼ばれてるらしい
PT1/8に関してはホームセンター等でも見かける規格なんで、なんだかんだネタは集められるね
で、NPT1/8(National Pipe Thread Taper)
コイツはアメリカ管用テーパーネジの規格で、1インチあたり27山
つまり、アタマに N が付くか付かないかで規格の違うネジとなるワケ
とはいえ、左写真に写ってる付属アダプターがPT1/8に変換できるヤツだから
決して道が閉ざされるワケじゃないんだけど
ただでさえデカいセンサーにアダプターを介した接続となると、取り付けスペースも無視できなくなるのだ

油圧センサーサイズ

そんなセンサーのサイズは写真のとーりで、大体45mm径
配線ノブの頂点からアダプターを介した全長に至っては94mm! コリャでかい・・・
このデカさなんで重量もそこそこアリ(約158g) コイツをアダプターのネジ部だけで保持させるのは少しばかり不安だな・・・
油圧のかかる部分だけに、万が一折れたりしたら・・・ 装着に際しては留意するべき点かと
あ ちなみにEVOシリーズでは3~160Ωのタイプが採用されてます
同形状で240~33Ωってのもあるようなんで、補修パーツとして入手する場合はご注意を

配線部

コイツにも一応 JPN 表記がありますが、せめて本体がNPT規格ってのを何とかしていただきたい
或いはPT規格に対応したアダプターが付属してるから JPN なのか・・・
配線は G 側を先述した緑線に接続 WK 側はアース(-)に接続します
あと、油圧計に付属するのはギボシ端子じゃなくて、センサーへの配線に使える丸端子が付属しますね

さて、動作確認ができたらウチ的にやることはひとつ・・・ 分解だ!

中ネタの取り出し

まず、ココからは製品保証が消失する内容になるんで、同様のコトをされる方は覚悟あれ
そもそも中ネタのみを必要としていた当方 ココは迷うコトなく分解します
メーター外周を覆うリングは柔らかい部類のアルミなんで
左写真のよーにカシメを全周に渡って少しアオればサクっとバラけます
で、上蓋を構成するパーツが右写真 クルマ用なんで防水パッキンなどはトーゼンありませんね
そのままオープンカーやバイクなどに使うなら、何らかの防水処理が必須かと

内部基盤

メーターケースのネジを外せば中の基盤もスコっと抜き出せます
ステッピングモーター等の動力源がナイんで、中ネタはこじんまりとしてますね

点灯状態

コイツの発光源は液晶自体が光ってるんじゃなくて、基盤に付いたLEDが担ってます
ただ、コレが光るだけだと光がまばらになるから、液晶と基盤の間に白いプレートを配して光を拡散させている模様
ちなみに色違い(青・赤)の EVO 512 シリーズ ってのもありますね

幻の緑発光?

バラした中ネタは
愛機に積載するため、数箇所改造してますね
あ 上写真は緑で点灯してますが、完成品では白としてます
もしかすると2度と点灯するコトがなくなる緑LEDとの思い出作りっす (笑)

やはりウチ的にはコレをやっておかないとね・・・

測定精度を調べよう!

長々となりつつも、どーにかまとめあげて一息ついたトコロで
肝心要なコトを忘れていたのに気付いた!
メーターの格好はともかく、コイツの仕事は測定なのだ
だもんで、表示される数値の精度はいかほどかの確認をしてみることに
ま 調べるほどに若干混乱したんですがね・・・

測定環境

検体として水温計をピックアップ 油温も同じセンサーを使ってるんで
メーターの精度というよりもセンサーの精度と捉えるべきかもね
精度の元値としては、HANDTOOLで紹介してる A&D AD-5624 デジタル温度計 を基準としてます
コイツはメーカー的に100℃付近での誤差を±2℃と公表してるんで、ある程度信用するに値するのではないかと
先述した40℃以下での表示状態が右写真 40の表示で円状のインジケーター目盛りにも反応ナシっす
油圧計に関しては元となる測定アイテムを所持してないんでどーにもなりませんが
コイツに関しては実数値よりは変動値を見るコトを優先すればいーかなと

測定誤差?

IH調理器を使って水を温めていくと
数秒ごとにAD-5624は数値を更新 対してEVOの方はやや緩慢な反応だな
常に7℃前後の温度差のまま90℃くらいまで温度は推移していきましたね
EVOが水温40℃っていう最低値設定をしてるのも勘案すると
このメーターは水温自体はモチロン
ある程度エンジンにもセンサーにも熱が回らないと正確な値に近づかないのカモ

臨界点

で、いよいよお湯も沸騰状態となり、AD-5624が表示する温度も上がり止りの状態
半テンポ遅れてEVOが上がり止りした数値は左写真のとーり
あとはこの誤差をどう判断するかなんだけど、IH調理器のスイッチを切って温度が下がっていく状況を観察すると
常に2~3℃の誤差を維持したまま温度は下降していきました
つまりAD-5624とEVOの最終的な表示誤差は2~3℃で、AD-5624の精度や測定環境などを思うと
ボンヤリと表示数値前後に実数値があるのは間違いないのかなぁと
ついでに 赤外線放射温度計 で測定を試みたんだけどね
湯気に反応してしまうのか、右写真のとーりで実用性はイマイチ・・・
かえって混乱してしまったぞ・・・

煮込みセンサー

結論としては
実験で使える程の精度は持ち合わせてないけど
的外れな数値を表示する程いい加減でもナイって感じかな
AD-5624を正とするなら、EVOの表示値プラス3℃と考えておけば、まぁOKでしょう
単なるオシャレメーター・・・ でもないぞ 合格!

それにしても長く書き過ぎました・・・
最後までお付き合いありがとうございました!

~2023年9月 追記~

新しいセンサー

ココの記事を書いたのがどーやら2012年の11月
それから10年余りのトキが流れまして・・・
ツーリング中、何気に覗いた油温計の数値がデタラメになり
一瞬焦ったのですが、どーやらセンサーが故障したらしく
速やかにセンサー交換の運びとなりました
で、新たなセンサーを購入するにあたり
このメーター(EVO)に関して気を付けて頂きたいコトを追記しときます
コイツで使えるセンサーは
上写真のとーり JPN と記載されたタイプになります
で、気を付けて頂きたいのは
センサーの形状が同じで APD と記載されたモノもあり
コチラはEVOに使えません(ヘンテコな数値が出ます)
自身で経験したので間違いナイです(笑)

しかしながら
このセンサーを探してみると、JPNタイプのヤツって扱いが少なく
圧倒的にAPDタイプが多いんだよね
それでも製品写真をキチンと掲載してあってそれが APD と分かればいんだけども
不親切なトコだと、APDかJPNか判別できない製品説明で売られており
どーにも混乱を誘います
ワタクシが探した時点(2023年)だと
JPNタイプを扱ってるショップは二つだけでしたなぁ
購入に際してはどーかご注意アレ

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