MAKITA 5617CBA 165mm造作用精密マルノコ

少しコワイと思いながら使うくらいでいーのかも

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コイツの前に使っていた安物丸ノコで
使い方を誤り、電源をつないだ途端に走り出し(焦)
あげくに自分でコードを切って停止するという冗談のような経験から
反省とコワさで丸ノコを封印
しかしながら仕事上、コイツを使わないワケにもいかず
改めて勉強しなおし、新たに導入したのがコイツ、造作用精密マルノコなのだ

MAKITA 5817CBA 造作用精密マルノコ  ゾウサクヨウセイミツ・・・?

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マルノコを物色してみると、思いの外種類が豊富でした 基本形状はどれも同じなんだけど、各部の作りやギミックで大別されるようです 選定にあたりまずはノコ刃のサイズ コレによって全体の作りも大振り小振りと変化するんで、ウチでの使用範囲を勘案しつつ結果、直径165mmサイズ(普及サイズかな)に あまり大きすぎずスライドマルノコ程度の厚さ(垂直で56mmまで可)まで切断可能なものというのがその理由 テーブルソーの役割をコレら二台に分業させる感じですかね
サイズが決まれば次は各部の仕様選定 コイツは電子制御タイプなんだけど、通常の直入モノとどう違うかと言うと、モーターに負荷がかかり回転が落ちるのを低減してくれる点 ま 負荷をかけないように使えれば不要なんだけど、ウチでは切るものが不特定なんで、保険的な意味でね 造作用ってのは角度切り(刃を傾斜させてきる機能)に注力してるタイプで、それに精密ってのがつくものはその微調整がしやすいっていう解釈を勝手にしました 

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勉強してまず知ったコト 刃の出は切る材料に近づけるコト こんなアタリマエなことをまずやってなかったってのが、この道具を危険な位置付けにする大きな要因 例えば10mm厚の材料なら刃の出は12~3mmにしておくといった感じ コイツでその調整をするのはワリと簡単 写真上のノブを解除すればひとつ上の写真のようにベースに対して可動部が上下します このアクションが簡便ってのが実は重要で、アレコレ手続きが必要になるとメンドーになり、そのまま使用してしまいがちになるのではないかと 

ベースより刃が飛び出ている状態では本体の座りが良くないので、簡単な台座を作りました 2バイ材の端材で四方を囲っただけのものなんだけど、刃の出に関係なくサクっと平置きできます 作業スペースにあらかじめノコの定位置を確保するって意味でもコイツの存在は有効カモ

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刃の交換時、ヨコに自立できるってのはなかなか便利です ま 斜めでもできないワケではないんだけど、作り手のキモチが感じられる点ではないかと

ベース部を裏から見た状態(下写真)アルミで作られたベースは、鉄板モノに比べてとにかく丈夫そう 重要になる側面も厚みと精度が確保されていて、定規などを沿わせやすいですね 刃の出るところには刃口板という刃口の幅を調整できるプレートがあります 角度切りする場合に広げて使いますが、通常はギリギリまで狭めて使うモノです(写真は最大に開いた状態)材料と接する面は木のヤニなどが付着すると途端に滑りが悪くなります 定期的に清掃したアトで、シリコンスプレーなどを吹いて磨きこんでおくと、使い心地が持続していーです

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ベースの角度切り調整部は見るからに丈夫そうです 前後にある蝶ネジを緩めて角度調整します 一応目盛りは刻まれてるけど、90度と45度以外はデジタルゲージ等でやった方がいいですね コイツにはプラスして逆側に5度傾く機能があります コレは主に住宅などの現場でフロア材の端部をスキマなく収める際に利用する機能みたいです さすがプロ仕様だ・・・

書くスペースがあるんで小言を言うと、ウチでのマルノコ出動回数は少なくなく、かなり厚いものから薄くて大判なものまでとにかくワイドレンジ 最近ようやく使えるようになってきたんで、もう少し機能を絞り込んだ機種ってのが気になってきました ノコ刃をもっと小さく、直角切りの単機能でバッテリー式のモノ 5.5mmのラワンベニヤなどを大きく切り出すなら、このスペックはかなり魅力的です バッテリーの下準備はあるから、あとは本体だけだ(ムフ)

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同幅の材を切り出す際に活用するのが平行フェンスですが、精密ということでココもなかなかゴツいです 前後2箇所からしっかり固定するんで歪みは皆無といっていーですね また調整もノブの半回転で完了するから、セットアップもスムーズです

コレならオレでも真っ直ぐ切れるなどと浮かれたのもつかの間、フェンス側への意識とノコ刃の進行方向への意識をどのあたりでシンクロさせるかは、やはりそれなりに経験を積まないとならない部分で、フェンス側を意識し過ぎれば刃の方向に規制がかかるし、進行方向ばかり気にするとフェンスが材から離れてくってのを何度となく繰り返して、最近ようやくモノにできつつあります 
端部までシュパっと切り抜けたトキはヒトリ静かにジーンとしてしまった・・・
で、気付けばマルノコはもうコワい道具ではなくなったのだった モチロン危ない道具になりうるっていう意識の上に立ってのことだけどね

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全体的に完成度の高いマルノコなんで、コレといった改造はしてません 唯一分解して行ったコトは、電源コードをショート化したことですかね 元々5mのコードが付いてるんだけど、作業場的に床にコードが転がってるとなんだかココチ悪いので、コードの根っこを一度本体から撤去して任意の長さにカットしてから再び装着 作業場天井にカールコードを仕込んだので、電源はそこから確保 コレでコードは常に浮いてるのでジャマになりません
写真下が作業モードの状態 集じん機のパイプとコードを一体化しておくとマルノコ後端部が煩雑にならないです あ 集じん機差込口の径が一致しなかったので、塩ビ板を巻きつけて外径を2ミリ大きくしてました 

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ハンドル部のスイッチは切り口を照らすライトスイッチです イマやすっかり定番となったLEDモノで、十分に照度はあります ウチではガイドに沿わせて使うことが多いんで、あまりひんぱんに使うわけではないんだけど、状況によってはアリガタイ場合もあり、ナイよりはあった方が何かといーです 
また、ココにはノコ刃の回転を利用した空気の吹き出し口があり、常に切り口はクリアな状態 コレは便利なんだけどダストを撒き散らすっていう問題もアリ せっかく集じん機を接続しても、この撒き散らす分はどうしても回収できません だもんで、切り終わる先は切りカスだらけ(量は微量なんだけど範囲が広い)狭い室内なんで、できるだけダストを舞わせたくないんだけど、未だ解決策が確立できてません(汗)
とまぁ、マルノコに付きそうな機能はほぼフル装備な一台 日曜大工には少し立派すぎる能力だけど、コイツの機能を参照に自分の一台を見つけるコトに少しは役立てればなぁと思います

なるべく安全・確実に精度良く!を支える補助道具たち

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マルノコを使用するにあたり、材料をどう据え置くかで作業効率や安全度が違ってきます ウチでは3x6判(900x1800mm)を基準にモロモロを考えていて、このサイズをタテヨコ関係なくカットするなら作業テーブル上で行うのがイチバン確実です とはいえテーブル天板にいきなり材料を置いてカットすればテーブルが傷つくから、材料とテーブルの間にウッドラックを敷いてます 作業用に一枚捨て材としてコンパネ等を敷くのもいいでしょうね ウッドラックを使ってる理由は、軽いのでセットアップがラクチンなとこ また材料に合わせてカタチを変えやすいってのも魅力
このウッドラックを材料厚を除いて2mmくらいの深さでカットするようなセッティングをマルノコでしておくのがウチでの基本かな 平場に材料を置くことで、カットし終わった材料が傾ぐこともなく、ノコ刃に負担をかけないから危険度も減るし精度も上がります
写真下はカットに使うアクリル板の治具です 見て分かるようにノコ刃とベースプレート端部と同一の幅に切り出しただけのモノなんだけど、詳しくは次項にて

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ベースプレートとノコ刃間の幅に合わせたアクリル板を、墨線に沿わせます 次に写真上のように反対側の辺にカッティング定規を沿わせて固定 これでこの定規にマルノコを沿わせながら作業すればキレイにカットできるというわけです

アクリル板自体のカットはアレコレ調べてみると分かると思うのですが、刃の通り道にセロテープ的なテープを貼ってからカットすると欠けや割れが発生しにくいんです 絶対と言い切れないのは自分で同様の作業をした際、力の方向が良くなかったのか端部で欠けが発生することがありました ひとくちにアクリル板と言っても押し出し板やキャスト板のように成形方法と透明度等に違いがあるんで、こういったマルノコカットに適してない種類ってのもあるようです ウチでの実感として、キャスト板の方が失敗が少なかったように思います いずれにしてもノコ刃の厚みが変わればアクリル板定規の幅も変わるんで、刃物の厚み種分の定規が必要になりますね

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ひとつ上の写真でチラっと登場したのがコレ システムバークランプいう定規とクランプが一緒になったツールです コイツをアクリル定規に沿わせ、挟み込むアゴの位置調整をしたら、端部のレバーを押し下げます これでコイツはロックされた状態になり、マルノコを押し付けても動きません また、レバーの押し下げ度合いは3段階あり、材料の厚みや強度によって調整できます アクセサリーも豊富で、左右の溝に組み込んで使うフェザーボードやストッパー、2次的に材料を固定できるクランプなどなど、拡張性も魅力の道具です ウチにあるのは620mm幅までいける(T-2109-24)と、920mmまで対応した(T-2109-36)です イチバン長いモデル(T-2109-50)だと1280mmまで対応するようです ボール盤で同軸上に穴を開け続けるような作業のトキにもコイツは活躍します 固定されることで別の作業に集中できるっていう点で、安全度も精度もあがるのではないかと思います

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上記したシステムバークランプの他に、同様の機能を持った更に長いモデルを使ってます 左から数えて2つ目までがシステムバークランプ、3つ目のがGATOR CLAMPS社のClamp'n Cutなる舶来もので1400mmまで対応 コイツには付加機能として左右に22.5度ずつ振った状態でもロックが可能な点 アゴがフリーアングルになってるんでこういったコトができるようです 店頭でコレはいーかもと思い使ってみると、システムバークランプの腰の強さに慣れてたせいか、バー自体の強度がいささか不満 コレは他製品と違い定規部分がレール状ではなく、折り曲げで強度をだしてる点に起因してると思いました 断面を見ればまぁ仕方ないという感じですかね 最後はイチバン右のシンワ製 Iクランプワンタッチ(77823)の2000mm!まで対応したヤツ コレがあれば一気に1800mmモノも切れます 定規部分の強度が心配でしたが、堅牢で軽量だから扱いやすいカモ ただ、先述したモノと違い、ロック方法が押し下ではなくヨコ方向にレバー操作するため、ロックするタイミングで位置がずれる場合アリ 少しコツが必要ですね

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最近グイグイ使用頻度が高まってるのがコレ シンワのエルアングルEX(78032)の1000mmまで対応のモノ 上で紹介したクランプ式の弱点は、対向する辺が原則水平でないと使えないトコロと、材料の厚みがノコ刃ギリギリくらいある場合にマルノコのモーター部が定規に当たってしまい、それ以上ポジションを下げられない点 
そういう意味でコイツはコレのみで固定こそできないけど、とにかく幅広で押さえの利きやすいハンドルが付いてるから、サッと位置を合わせてカットに入れる点がとにかくスバラシイ 付属品のスライダーを使えばマルノコとコイツを接続することも可能 ブレを軽減してくれるということだけど、ウチではあまり使わないかなぁ(ガタが気になるのだ)
幅広ってことでマルノコのモーター部の張り出しが十分にかわせるから、保険的にコイツをクランプ留めするなんてのもラクチンです ある程度マルノコに慣れたらかなり使える道具になると思いますね 

サービスデータ

MAKITA 5617CBA 165mm 造作用精密マルノコ

電動機:直巻整流子電動機  電圧:単相交流100V  電流:12A  周波数:50/60Hz  消費電力:1140W  回転数:4100min
ノコ刃寸法:外径165mm(使用可能は155~165mm) x 内径20mm  
最大切込深さ:56mm(傾斜0度)37mm(傾斜45度)  傾斜切断:左5度~右45度
本機寸法:長さ273mmx幅221mmx高さ232mm  質量:2.7kg
 

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